(番組ガイド誌「GSTV FAN」 2018年11月号掲載)
【石ガール通信】第十一回 石ガールの皆さんの「アニバーサリージュエリー」!
11月11日は今年で11周年を迎える、GSTVの開局記念日!
放送では11周年を記念した特別企画が目白押しですが、「石ガール通信!」のテーマも11周年にちなんで、「アニバーサリージュエリー」!石ガールの皆さんに、想い出の詰まったアニバーサリージュエリーを見せてもらいました。
大久保 洋子 さん
GSTVの開局記念日11月11日は「宝石の日」ですが、何とそれを制定したのは、大久保さんの亡きお父様、「日本の宝石学の父」と呼ばれた近山晶さんだったそうで、後に知った大久保さんも驚いたといいます。
(※編集部注・諸説あるようです。)
そんな大久保さんが紹介してくれるアニバーサリージュエリーは、婚約指輪。
同じ大学で2才後輩だったご主人はまだ新米サラリーマンで、予算も限られていましたが、そこは宝石学者の家庭で育った大久保さん。「きちんとしたものが欲しい」と望んだところ、宝石学の権威であるお父様が、石からデザイン、製造までの全てを手配し、素晴らしい指輪を作ってくれたそうです。
「四角いダイヤで、どこへ着けて行っても『ハリー・ウィンストンですか?』って聞かれるくらい、素敵な出来映えで。結果的に主人の予算の何倍にもなってしまいましたけど(笑)、父が本当に良いものを作ってくれて感謝しています。」
ご主人だけでなく、お父様の愛情もこもった記念の指輪。
今もとっておきの場面で、大久保さんの薬指に輝き続けています。
渕野 泉 さん
「これまで頑張ってきた自分へ」あるいは「これからも輝き続けるために」。
様々な節目にそんな想いで自分にジュエリーを贈るお客様を、数々見てきたという渕野さん。
「お客様がうんと悩んで選ばれたジュエリーには、これからの期待とそれまでのお気持ちが表れているようで、こちらも本当に幸せな気持ちになり、ジュエリーには様々な時間や想いが詰まっているんだなと実感します。」
もちろん渕野さん自身も、人生の節目にアニバーサリージュエリーを購入。中でも思い出深いのが、GSTVに入り、ジュエリーの仕事を始めた記念に買った、誕生石・タンザナイトのテーパーカットをあしらったリング。
「材料のリカットが大変で二度と出来ないかもしれない」というバイヤーの一言が決め手となり購入したもので、今でもその輝きに触れるにつけ「この仕事で頑張っていこう」と決意した当時の想いが蘇り、気持ちが引き締まるといいます。
そんな渕野さんが憧れるアニバーサリージュエリーといえばやはり、いつの日か左手薬指に輝くであろう婚約指輪。
「妄想の中では、Dカラー、IFクラリティ、ハートシェイプ0.5~0.6ctのダイヤモンド。大人がハートを着けるのはお洒落だなと思うし、ハートならいただいた時の気持ちも忘れないと思うので(笑)」
渕野さんの薬指にハートのダイヤが輝く日が、早く訪れますように!
目黒 佐枝 さん
「いつかエンゲージリングを贈られる日がきたら、絶対にパールにしよう!」
そう心に決めていたという目黒さん。理由は、子供の頃に読んだ「赤毛のアン」。大人になったアンが婚約指輪にパールを選ぶ場面で語った、こんな言葉にあります。
「パールは『涙』を表すけれど、涙というのは悲しい時に流すだけでなく、嬉しい時にも流すもの」
何て素敵な言葉なんだろう!と感動した目黒さんは、それからウン十年たって、夢を実現。素敵なパールの婚約指輪を手にしました。購入したお店は、目黒さんが社会人として初めて就職し、ジュエラーとしての自分を育ててくれた、高級ジュエリーブランド。
「元の上司や先輩へのご挨拶がてら、夫と一緒に婚約指輪を見に行ったんですが、このリングを見た瞬間にアンのセリフが蘇って、これがいい!と。予算より大分オーバーしてしまったのですが、夫が『まぁいいよ。僕は、毎日の食事はメザシと玄米でも構わないから』と言ってくれて(笑)。とても華やかで、理想の逸品に出会えた気分でした。」
そんな目黒さんから、これから婚約指輪を買う方へのアドバイスは…?
「型にはまる必要は全くないとお伝えしたいです。好きなデザイン、好きな宝石で選んでください。人生のそのお幸せな瞬間に、好きだと思えるジュエリーを手にとることこそ、大事だと思います。」
ちなみに目黒さんのリングは輪が繋がっていないので、結婚には不向きと思われがちですが…
「16年経過してますが、これまで仲違いしたこともなく、円満です(笑)。 どんなものを選んでも、不安になる必要はないと思います!」
小俣 友里 さん
小俣さんのアニバーサリージュエリーは、ジュエリー業界に入って最初に購入した、K18YGシャンパンカラーのブラウンダイヤのリング。
「シャンパンの泡をモチーフにしたリングで、いつか独立して、このジュエリーを身に着けて、シャンパンを飲みながらお祝いしたい。そんなことを願って、自分を励ます思いで購入しました。今の自分にはまだ早いかな? 勿体ないかな?と思っても、自分を励ますという意味においては、あえて少し背伸びしたジュエリーを選んだ方がいいと思うんですね。言い換えると『未来の自分に合うジュエリー』でしょうか。近い将来、そのジュエリーが似合う人になりたい。そんな風に選ぶと、ジュエリーがそっと背中を押してくれる気がするんです。」
ジュエリー業界での成功を願って購入したリングは、指が綺麗に見えるV字デザインで、一粒石のソリティアリングとの重ね着けもOK。シャンパンモチーフなので、お祝いの席はもちろん、ブライダルや記念日ジュエリーをお求めのお客様も祝福できて、とても重宝しているそうです。
最後に小俣さんにも聞いてみました。理想のエンゲージリングは…?
「もし『何でも好きなものを選んでいいよ』と言われたら、やっぱりファンシーシェイプのゴージャスなリングが欲しいです(笑)。ただ私はリモデルカウンセラーでもあるので、理想はお相手のお母様から譲っていただいて、もし許されるならそれをリメイクして身に着けたいと思います。でも大切な人が選んでくれるジュエリーなら、きっとどんなものでも嬉しいです!」
小俣さんの左手薬指にも、素敵なリングが早く輝きますように…!
それぞれの想いに寄り添うアニバーサリージュエリー。皆様もどうぞ、記念のジュエリーを大切に…!
大久保 洋子
FGA ジェムストーン評論家。父は「宝石学の父」と呼ばれた 故・近山晶氏。幼少から宝石に親しみFGA(英国宝石学協会)資格取得。現在は国際宝石会議の日本代表として活躍中。
小俣 友里
ジュエリーコーディネーターとして、GSTV出演をはじめ、セミナーや展示会、商品プロデュースなど、ジュエリー業界の第一線で活躍。「ジュエリーの真の美しさは、手にする人を内側から輝かせる」が信念。