【私の宝石物語】風水建築デザイナー 直居由美里さん《前編》

「人は住まいから発展する」という理念のもと、風水に基づいた家作りを提案し、人々を幸せに導き続ける直居さん。そのインテリア風水術に「パワーストーン」は欠かせませんが、ジュエリーとしての宝石は、直居さんにとってどんな存在なのでしょうか？

「もちろん宝石は大好きです。宝石はチカラをくれますからね。でも私、ジュエリーを着けて出かけると、失くしちゃうことが多くて（笑）。手を洗う時に外して、忘れてきちゃうんです。それがショックで、最近は気軽なものばかり着けてますね。でも宝石は見るのも大好きなので、ハワイなんかに行くと、ホテルのアーケードにある宝石屋さんに端から入って、何時間でも眺めて回ってますね。宝石って凄いパワーを秘めているから、『見る』のもとても大切。見るだけでも石からパワーがもらえるんですよ。」

　そんな直居さんが、ハワイの宝石店で心奪われたジュエリーがあるといいます。それは…？

「もう20年以上前ですが、ハワイの宝石屋さんで出逢った、クルクル回る指輪！ 当時はハワイでしか見たことなかったんですけど、蝶々のデザインで、両方の羽根がクルクル回るんです。リングが回るなんて、面白くて可愛いでしょ。それに『回る』っていうのは、風水的に言うと『お金が回る』っていうことで、凄くいいんですよ。だからどうしても欲しくて購入したんです。」

　指の動きに合わせて、パーツがクルクルと回る仕組みの、いわゆる「スウィングリング」。その動きときらめきにすっかり魅せられた直居さんは、再びハワイを訪れた際に、新たな「回る」リングを購入。風水の面でも理にかなった、大切なコレクションになったそうです。ちなみにハワイは、ご主人と結婚式を挙げた想い出の地でもあるのですが、そこで交わした結婚指輪は、風水とはまるで所縁のない、素っ気ないものだったとか。

「実は私達、ハワイの友人の結婚式に二人で列席することになって、参列者のつもりでハワイに行ったんですけれど、現地に行ったら突然『一緒に結婚しちゃおう』ってことになって（笑）。あわててワイキキの『インターナショナルマーケット』で10ドルの指輪を買って来て、友人の結婚式に便乗して、教会で一緒に指輪を交換したんです。ウェディングドレスもない、ただのよそゆきの服で。確かシルバーのリングでしたけど、いつのまにかどこかへいっちゃいましたね（笑）。」

　既に堅い絆で結ばれていたから必要なかったのか（？）、「永遠の愛」を誓う結婚指輪こそ、風水で選ばなかった直居さんですが、ジュエリー選びの基準はやっぱり風水。

「『回る』っていうのが風水的にいいって言いましたけど、実は『蝶々』のモチーフも風水ではいいんですよ。『陰陽師』の映画でも蝶が飛んで来るでしょ。蝶々って色んなものを運んで来て、幸せも運んで来てくれるラッキーアイテムなんですね。本物の蝶が好きな訳じゃないですけど、蝶々のモチーフは幸運を招くので、なるべく取り入れたいと思ってますね。」

　全てが風水的にかなっていて、幸せになれる宝石（石）とモチーフ。それを第一に考えて、ジュエリーを選んでいるそうです。そんな直居さんの「風水ジュエリー」。クルクル回る指輪の他に、蝶々のコレクションもあるそうで…。

「お気に入りは、小さな蝶々が沢山ついたダイヤモンドの指輪。一時期とても忙しくて、テレビ出演なども多かった時に、スタイリストさんがついてくれたことがあったんですけど、そのスタイリストさんが用意してくれたジュエリーの中に、蝶々の指輪があって一目惚れ。どうしても欲しくなって、買い取らせてもらいました。ちょっとお高かったから、外で失くしたら大変と思って、最近はしまってあったんですけど、久々に出したら石が3個取れてました（笑）。リペアしなくちゃ！」

　「クルクル回るリング」や「蝶々モチーフ」など、運気を上げるジュエリーが運んでくる、幸せな生活。次号の後編では、ユミリー風水による、さらなる「開運ジュエリー」のお話を伺います。お楽しみに！