【私の宝石物語】タレント マッハ文朱さん《後編》
各界で活躍する有名人の方々が、宝石への想いを紡ぎ出す「私の宝石物語」。
前号に引き続き今号も、女子プロレス出身の人気タレント・マッハ文朱さんが登場。年齢を重ねたからこそ分かる宝石の魅力について、お伺いします。
前号では、一番のお気に入りの宝石「真珠」について、語ってくれたマッハさん。真珠へのあふれる想いはまだまだ尽きないようです。
「実は若い頃は真珠が苦手だったというお話は、前回させていただきましたけれど、真珠が好きになった理由の一つとして、海外生活が長かったことが挙げられるかもしれませんね。」
マッハさんと言えば、女子プロレスラーの草分けとして活躍したのち、タレントに転向。その後25歳で休業し、留学のためニューヨークへ。そこで知り合って結婚したのが、台湾系米国人の国際線パイロット、ロバートさんでした。
「海外生活はトータル20年。台湾で5年、ロサンゼルスで15年暮らしたんですが、海外に住んでいると、日本にいる時には気付かなかった『日本の素晴らしさ』に気付くことがよくあって。真珠もそうでした。日本は憧れの場所と言って下さる方も多くて、皆さん、日本で真珠を買いたいっておっしゃるんですよ。若い頃は真珠に興味がなかった私も、そういう経験を重ねるうちに、真珠の良さが分かってきたというか。真珠を通して、日本人としての誇りを感じるようになったんです。」
若い頃は敬遠していたのに、今では身に着けない日はないというくらい、真珠に魅せられたマッハさん。 真珠を着けていないと、気分が落ち着かないことも多く、仕事もプライベートもジュエリーは真珠一辺倒。現在メインMCを務めるKBS京都の情報番組「おやかまっさん」でも、欠かせないそうです。
「去年の秋から、京都のテレビ局で生放送の帯番組に出演しているんですが、京都の情報番組ということで、華道や茶道のお家元とお目にかかったり、伝統文化に触れる機会も多くなりまして。これも海外生活が長かったから、よけいに感じることかもしれませんが、大げさに言えば、良き日本人を目指す、みたいな気持ちで番組をやらせていただいてるんですね。そういう意味合いにおいても、番組で身に着けるジュエリーは、真珠がふさわしいと思っています。」
プライベートでは、二人のお嬢さんの母親でもあるマッハさん。上のお嬢さんは、タカラジェンヌ・桃堂純さんとして注目を集めていますが、母として舞台を観に行ったりする際にも、パールのジュエリーは必須アイテム。
「華やかさを持ちながら、決してでしゃばらない」真珠は、母・マッハさんのシーンでも、大活躍しているそうです。
そして最近では、さらに「真珠」を着ける場面が増えたそうで、それは何かというと…?
「最近シャンソンを歌い出してまして(笑)。実は20歳くらいからずっとシャンソンを歌いたいと思ってたんですけど、シャンソンって人生経験を積まないと歌えないじゃないですか。だから私なんて人生経験も皆無だし、一生歌えないと思って諦めてたんです。でも母が急に亡くなったり、姉も他界してしまったり。そういうのを見ているうちに、私もそろそろ人生の最終章のドアを開けたかなぁと思いまして。『やりたいことは悔いなくやりつくそう!』 そう思ってシャンソンを始めて、これまた真珠が欠かせなくなったんです。」
そもそもマッハさんは、プロレスラーになる前は歌手志望。伝説のスカウト番組「スター誕生」で、あの「山口百恵」さんと共に決戦大会まで進んだ実力の持ち主ですが、シャンソンを歌いたいという夢が、最近になってようやく実現。その場面に欠かせないのが、真珠のジュエリーなんだそうです。
▲シャンソンを歌う時に必ず着ける
お母様の形見の指輪
「これも母の形見なんですが、大きな真珠の周りにダイヤが贅沢に配された指輪です。シャンソンを歌う上で、『手』は大きな役割を担います。声だけでなく、手の動き、手の表情で伝えるのが大切なんですけれど、そんなシャンソンのステージに、この指輪はピッタリ。指先に真珠が一つあるだけで、手の表情が豊かになり、歌う私の気分も高まりますね。」
マッハさんが誘(いざな)う、麗しきシャンソンの世界。願わくばお越しいただくお客様にも是非、お願いしたいことがあるそうで…?
「お越しいただくお客様には是非、オシャレを楽しんで欲しいですね。それはもうお宅で洋服を選ぶ時から始まっていて、洋服が決まったら次はジュエリー。そしてメイク。いつもより赤い口紅を塗って、ジュエリーもキラキラさせて。そうやってお越しいただきたいんです。もちろんお迎えするこちらも、豪華な異空間と宝石でゴージャスに!指先に一つ本物を着けることで、シャンソンの表現もきっと豊かになっていると思うので、そのあたりにも注目してもらいたいですね。」
シャンソンを歌うことで、真珠の素晴らしさと宝石のチカラを、改めて感じたというマッハさん。タレントとして母として、そしてシャンソン歌手として。どんな時もパールが寄り添う人生は、きっとこれからも輝き続けていくことでしょう。
マッハ文朱さんプロフィール
1959年熊本県生まれ。
15歳で全日本女子プロレスに入門。長身のルックスとスター性で、女子プロレス始まって以来の人気スター選手となるも、2年8ヶ月で引退し、タレントに転向。人気を博す。25歳でタレント業を休業しニューヨークに留学。そこで知り合った台湾系アメリカ人のパイロット男性と結婚。二女に恵まれる。結婚後はアメリカで生活していたが、2013年日本に拠点を移し、20年振りに芸能活動を再開。現在はタカラジェンヌの長女と、兵庫県に在住。
昨年10月からは、KBS京都の情報番組「おやかまっさん」にメインMCとして出演中!(月~金 10:30~11:55放送)
(番組ガイド誌「ジュエリー☆GSTV番組表」 2017年6月号掲載)