(番組ガイド誌「ジュエリー☆GSTV番組表」 2017年4月号掲載)
GSTV専属ジュエリーデザイナーMARI
GSTVを彩る様々なジュエリー。そのジュエリーの魅力を創るのに最も重要な役割を担うジュエリーデザイナー。
今回はGSTVを代表するジュエリーデザイナーMARIさんにジュエリーデザインについてこだわりなど、お話を伺いました。
デザイン画を起こすにあたって
まず、ジュエリーのデザインをする上でどのようなアプローチでデザイン画を起こすかを、少しお話したいと思います。デザイナーによっても違うと思いますが、私の場合は主に二通りの手法を使っています。
一つ目は、石を見てからデザインを考える方法です。この場合は、素材の特徴やその石の持っている歴史などに自分の気持ちをフォーカスします。それと同時に、その石を身に着ける方を想像するようにしています。どんな時に身に着けられるのか、またどのようなシーンで使われるのかに思いを巡らせます。そうすることで、自ずとその石にはどのようなデザインが合うのかが見えてきます。ここで重要なのは、石との対話だと思います。偶然出会えた石と真剣に向き合って、その石が持っている魅力を最大限に引き立てることがデザイナーの使命だと考えています。
二つ目のアプローチは、アイディア先行でそれにあった素材を選んでいく手法です。アイディアの源は本当に多様で、何か一つに絞ることは大変難しいです。自分自身の経験からの場合もありますし、物語や空想の世界に思いを馳せながらデザインを作り上げていくこともあります。その際に 大事にしているのは、デザインのテーマやコンセプトです。最初に頭の中に描いた世界観やコンセプトを、忠実に紙の上に具現化していくことが求められます。一度描くものが決まると、気持ちが自分の手を動かしてくれるので、そこからの作業は早いです。
デザインでこだわっているポイント
ジュエリーは人が身に着けるための装身具です。そのもの自体が美しく価値があることが大事なのは言うまでもありませんが、実際に身に着けたときに装身具として完成するものだと思っているので、装着感や着けたときの見え方にこだわってデザインするようにしています。デザイン画を起こす前の段階では、インスピレーションをとても大事にしています。表面的な美しさだけではなく、気持ちがこもったデザインを心掛けているので、最初に心に浮かんだひらめきを大事にするようにしています。作りにおいては、石の留め方、地金の厚みなど実際に身に着けた際にどのような効果をもたらすかについてこだわっています。セッティング一つで全体の印象が大きく変わることもあるので、細かい作りのところまで神経を研ぎ澄ますようにしています。
好きなモチーフ
自然からインスピレーションを受けることが多く、お花や鳥、蝶などのモチーフが好きです。具象的な表現も好きですが、宝石で表現するため、より幻想的で物語の世界から飛び出してきたかのような印象に仕立てるのが好きです。
一方、スタイリッシュで都会的な切れのあるデザインも好きです。具体的には、スターラインのシリーズが代表的な作品です。このシリーズは抽象的な表現方法を用いていますが、テーマは星の軌道や宇宙など壮大なイメージで手掛けている作品です。
ジュエリーのコーディネート
見た目の色味のみでコーディネートされるのも素敵ですが、ご自身でテーマを作っていただくとコーディネートの幅がより広がるのではないかと思います。まずはお気に入りのジュエリーを1つ見つけていただき、それを中心にしたコーディネートができるアイテムを増やしていっていただくと、セットの商品でなくてもまとまりがつきますし、別々に身に着けた際にも印象にバリエーションを持たせていただけると思います。
MARIさんおすすめコーディネートの一例
蝶のリングの組み合わせ
扉の鍵のイメージでコーディネート
いつもGSTVをご覧いただいているお客様へ
皆様に支えていただきながら、開局当初より現在まで続けてくることができました。ジュエリーデザイナーの仕事の醍醐味は、お客様と宝石との出会いのサポートができることだと思っています。表面の形状だけでなく、それぞれの宝石が持っている背景を汲み取り、物語性のあるデザイン“身に着ける芸術”のさらなる進化を目指していきたいと考えております。
お客様が特別なジュエリーに出会うことができるように、私自身も日々成長し続けていきたいと思いますので、これからも応援をいただけますようどうぞよろしくお願いいたします。皆様のご支持に心より感謝申し上げます。
※商品番号が掲載されていない商品は、参考商品です。